「Charlotte」レビュー

key作品

評価:★★★★☆(70点) 全13話

思春期の少年少女のごく一部に、不完全な「特殊能力」が発症する世界。
他人の体を5秒だけ乗っ取る能力を持つ少年・乙坂有宇は、これを人知れず悪用しエセ優等生生活を送っていた。しかし、星ノ海学園生徒会の友利奈緒高城丈士朗に見破られ、妹・乙坂歩未と共に学園に転入、生徒会で自分たちと同じ能力者に警告する活動に協力することになる

引用ーWikipedia

どこか不完全な能力達

©️VisualArt’s/Key Charlot Project

<主要メンバーの特殊能力>

  • 5秒間だけ相手に乗り移れる
  • 任意のひとりの視界から消える(透明化)
  • 死者の魂を憑依させることが出来る(主導権は死者側で憑依中は意識なし)
  • 瞬間移動(しかし、ぴたりとは止まれない) etc.

能力は羨ましいけど少し惜しい!
中でも高城の瞬間移動は超高速で移動できますが、任意の場所にぴたりと停まることができません。
1話終盤では主人公を追いかけるシーンがありますが、町中の施設を壊しなが主人公を追い詰め、最後には一緒に川へダイブ!かなりのサイコパスキャラです。

ゲスな主人公

©️VisualArt’s/Key Charlot Project

前述しましたが主人公の能力は「5秒間相手に乗り移れる」というものです。
皆さんはこの能力を得たら何に使いますか?
物語の主人公であれば、人助け・潜入調査・悪党成敗なんてことに使いそうですが、
乙坂有宇は一味違います。女の子の下着を覗く・ムカつく人を他人の体を使って殴るなどなど、非常に姑息、、、
「友情・努力・勝利」を掲げる週刊漫画では絶対いない主人公です。

そして、行き着いた先は「カンニング」!
予備校や塾に通い詰め、頭の良い人をリサーチ、試験の中盤になると乗り移り答えを暗記、自分の体に戻って答えを写す!
トップクラスの高校に合格し、その中でも学年1位を取り続けます笑

スピード感のあるストーリー展開

1話から4話までは他の能力者を捕まえながら能力者の置かれている状況を描くことで能力者を守らなければならない理由や自分自身がどのような存在かを有宇が知っていくことから始まります。
コミカルな掛け合いが多くクスッっとさせられるストーリーが続きます。

5話になると物語の伏線が張られ始め、「この後何か起こりそうだな、、」と思わせる展開が続きます。

そして、6話からは物語がガラッと変わりシリアスに!
まさかあんなことが起きるなんて、予想もしていなかった展開に引き込まれます。

個人的な感想

『Charlotte』は、私が受験期に出会った思い出深いアニメです。
それまで漫画はよく読んでいましたが、深夜アニメの存在すら知りませんでした。

ある日、何気なくつけたテレビで放送されていたこの作品に、気づけば夢中に。
序盤はコミカルな掛け合いが多く、アニメ初心者の私でもとても見やすかったのを覚えています。
このアニメとの出会いをきっかけに、私はアニメの世界にどっぷりとハマっていきました。

登場人物の成長や、高校生活のきらめき、そして青春の痛み。
同年代だった私にとって、どこか自分と重なる部分も多く、心を揺さぶられる作品でした。

今ではDアニメストアでいつでも見られるようになり、何度も見返しています。
終盤では、有宇が能力者を救うため世界を巡る旅に出ますが、2話ほどでその展開を描ききります。
この部分には賛否両論ありますが、私はこの構成がベストだと思っています。
『Charlotte』はバトルものではなく、思春期という不安定な時期に生きる登場人物たちが、
人との関わりを通して成長していく姿を描いた作品だからです。

もちろん、「もう少し日常を見ていたかったな」という気持ちもあります。
それほどまでに、登場人物たちの掛け合いや空気感が心地よかったのです。

そして、ラジオCDも本当に面白いのでぜひ聴いてみてください!
最終話の友利と有宇の“あの雰囲気”も最高なんですよね……。

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