「バクマン。」レビュー

アニメ

平凡な中学生・真城最高(サイコー)は、絵の才能を持ちながらも夢を見失っていた。
そんな彼に声をかけたのは、クラスメイトで文才のある高木秋人(シュージン)。
「一緒に漫画家になろう!」という無謀な誘いが、ふたりの青春を大きく動かしていく。
目指すは“週刊少年ジャンプ”の頂点。だが、漫画の世界は甘くない。才能、努力、ライバル、締切、そして夢を賭けた恋。創作の苦しみも喜びもすべて詰め込んだ、熱くてリアルな青春群像劇。夢を追うすべての人に刺さる、究極の“ものづくり”バイブル。

評価:★★★★☆(80点) 全75話(全3シリーズ)

二人組の高校生漫画家—亜城木叶人(あしろぎむと)—

©2008 大場つぐみ/小畑健/集英社/NHK/小学館集英社プロダクション

<登場人物>

  • 真城最高(ましろもりたか)
    漫画家の叔父を持ち漫画家に憧れるも、とある理由から挫折。
  • 高城秋人(たかぎあきと)
    学年1位の秀才。類まれなる文才でを発揮し原作を担当。
  • 亜豆美保(あずきみほ)
    真城最高の想い人。声優を目指し奮闘中。
  • 新妻エイジ(にいづまえいじ)
    亜城木叶人の最大のライバル。高校生で漫画賞を総なめにする天才。

これぞジャンプ作品!

漫画家を目指す物語だと思って侮るなかれ。
この作品ほど「友情・努力・勝利」を真正面から描いたアニメは他にありません。

最高と秋人の揺るぎない友情、何度も立ちはだかる困難に挑み続ける努力、そして最後に掴み取る勝利——。
それはまさに、ペンを武器にした“創作バトル”です。
ライバルたちとの競い合いも熾烈で、まるでバトル漫画のように胸を熱くします。

彼らは漫画に対して真剣で、どの登場人物も信念を持って全力でぶつかり合う。
賞レースや連載会議、アンケート順位といった現実的な戦場の中で、ぶつかり、認め合い、成長していく姿は本当に眩しい。

第1話の最高は、夢を諦め、ただ日々をなんとなく過ごしていた普通の中学生。
そんな彼が秋人と出会い、心の奥にくすぶっていた「漫画家になりたい」という想いに再び火がつきます。
そして、遠くから眺めるだけだった片想いの女の子との関係性にも変化が!

二人の出会いがすべてを変えた——。
『バクマン。』は、夢を追うすべての人の背中を押してくれる、熱くて真っ直ぐな青春物語です。

恥ずかしいくらいのウブな恋愛

©2008 大場つぐみ/小畑健/集英社

「僕たちの漫画がアニメになって、亜豆さんがその声を担当する——。その夢が叶ったら、結婚してください!」
突然の告白に戸惑う亜豆。しかし彼女の返事は、まさかの「はい」。
“夢が叶ったら結婚する。その日まで連絡はメールだけ。”
そうして二人は、夢と恋をひとつに重ねて歩み始めます。
この約束が、最高にとっても亜豆にとっても、何よりの原動力となりました。
自分の夢を叶えることが、同時に二人の恋を叶えることでもある——。
だからこそ、どんな困難にも立ち向かえるのです。
その後の二人の恋愛模様は、見ているこちらが照れてしまうほどウブでロマンチック。
隣の席になっただけで緊張して体調を崩したり、話しかけられずにノートの端で会話したり……。
不器用でまっすぐなやり取りが、まさに“純粋な青春”そのものです。
夢も恋も諦めない。
そんな二人の姿に、きっと胸の奥がじんわり温かくなるはずです。

個人的な感想

何度見返しても心を掴まれる作品です。
漫画やアニメが大好きな私にとって、『バクマン。』は“作品の裏側”を知るきっかけになりました。
しかも、ジャンプらしい熱いバトル構成と恋愛要素が絶妙に混ざっていて、テンポよく最後まで楽しめるのが本当に魅力的。

全3期・全75話というボリュームながら、中だるみを感じさせず、一気に駆け抜けるような展開でした。
キャラクターたちの情熱や葛藤がリアルに描かれていて、気づけば何話も続けて見てしまうほど。

そしてなんと、2025年10月26日現在、YouTubeで期間限定配信中!
この記事を書きながら思い出したら、また最初から観たくなってきました。
それでは——少しバクマンの世界に行ってきます。

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